一尾の鰹が、舟に☆ | げむおた街道をゆく

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天文六年の夏、小田原浦近くに、釣舟が多く浮かんでいると聞いた北条氏綱は、
小舟に乗って海士の働きを見物した。

 

この珍事の御遊の時、氏綱が酒に興じていると、
一尾の鰹が舟に飛び込んで来た。

氏綱は心から喜んで、

「勝負にかつを!」

と格別の祝辞を述べて、その鰹を酒肴とした。

同年七月上旬、上杉朝定が武州へ発向したが、

氏綱はこれに討ち勝って武州を治めた。
このようなこともあって諸侍は、戦場の門出の酒肴には、

もっぱら鰹を用いたのである。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

こちらもよろしく

→ 勝って兜の緒を締めよ、北条氏綱

 

 

 

ごきげんよう!