指物の大小☆ | げむおた街道をゆく

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大坂の陣の時、徳川頼宣の家臣で、矢部虎之助と言う者がいた。

 

彼は、大力であり、

長さ二間(約3.6メートル)の指物、

三尺あまり(約1メートル)の大刀、

立物は、大位牌に一首の歌、

『咲く頃は 花の数にも足らざれど 散るには漏れぬ 矢部虎之助』

と記されていた。

この様相での出立に、諸人は目を驚かせたが、

これらはあまりに重すぎて馬が進まず、
戦場でも人より遅れて功もなく、

残念に思っていた所、家中からも武道不案内の者との評判に会った。


虎之助は、心中これを恥じ、憤り、食を絶って、20日ばかりの内に死去した。
誠に惜しき士であった。

凡そ甲冑指物等には、心得があるべきなのだ。

目立つのは、その大小には寄らない。

小印だ大印だなどと言われるが、小印であっても、大いに目立つ指物もあるのだ。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 南龍公、徳川頼宣

 

 

 

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