徳川家光が、まだ若干の頃は、怖いもの知らずで、
内々に微行(こっそり城の外にでること)も多くあった。
その頃、寒夜に俄に出かけた時、いつも草履が温かいことに、家光は気がついた。
家光は、これを怪しみ、何故なのか注意していた所、
酒井讃岐守忠勝が、いつも草履を懐中に入れて、
肌で温めていることを知った。
そこで、家光は悟った。
「これは讃岐守が私の微行を危ぶみ、密かに付き従って、私のために心を尽くしているのだ。」
この事があって、家光は反省し、絶えて夜行を行うことはなくなったという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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