耳たぶの事を☆ | げむおた街道をゆく

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京・二条城にて、久世三四郎・坂部三十郎の二人が、

知行の加増にあずかった。
 

この話を聞いた大久保彦左衛門はすぐに登城して、

二人を出待ちし二人を見つけ尋ねた。
「其の方両人登城とは、何事か?」
勘の鋭い久世は、彦左衛門がいまにも斬りかかってきそうな勢いなので、

坂部をつねって目配せし、
「思いがけず加増していただきました。特筆すべき武功を立てたわけではございません。

強いて言えば耳たぶの事を評価してもらったのだと思います。」

と答え、耳たぶをつまんで見せた。


これを見た彦左衛門は笑いだし、
「さようか耳たぶの評価か、武功以外で貰う知行などはクソだ。

そんなクソ知行ほしくはないわ。」
と皮肉をいって帰っていった。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 三河物語、大久保忠教

 

 

 

ごきげんよう!