早く走ったからといって☆ | げむおた街道をゆく

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前田利常の家士である大音左馬介に対して、若い人々は、

「いかに老人の心はどれほど勇猛だとしても、老いたならば走ることは難しいだろう。
『麒麟も老いては』と言うこともある。」

と、言った。

左馬介は、これに答えて、
「五丁七丁走ったからといって、敵中へただ一人討ち入ることも成り難いものだ。
それゆえ、あとから来る味方を待つうちには、老人も間に合うことだろう。

それに五丁七丁走るうちは早くとも、

敵に近くなれば敵方より撃ち出す矢玉のために、
中々進むことができないものだ。

だから、早く走ったからといって益は無い。」

と言ったので、人は皆、言葉もなかったということである。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 底の知れぬ人、前田利常

 

 

 

ごきげんよう!