山形の若君・最上義康の幼妻の伏姫は、谷地城の白鳥長久の娘だった。
義康の父・義光(伏姫から見て義父)に実父の長久が暗殺されると、
伏姫は引き留め様とする義康に暇乞いをし、
谷地の片隅に小さな庵を建て、ここに隠棲した。
義康からは毎月扶持米や織物、金子が届けられたが、
伏姫はこの贈り物の中から米五合と暮らしに必要最低限の物を除いて、
ほかの物をすべて谷地の民に分け与えたという。
谷地の民は伏姫を敬い、米の五合の生活から、
「ごんごさま」
とお呼びしたと伝わる。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
こちらもよろしく
ごきげんよう!