光秀、天罰逃れ難く、敗軍の兆しあらわれたり☆ | げむおた街道をゆく

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山崎の戦いの時。

光秀の先手・斎藤内蔵助(利三)は、

狐川の向こう岸より使者を立てて、光秀を諫めた。

「今日の合戦は御延期然るべし。

筒井の加勢も見えず、只今より坂本へ引き取られて要害に拠って一戦されれば、

安土に左馬助(明智秀満)がおりますので後詰の便りもあります。

そうでなければ、すぐにこれから安土に籠城されて然るべし。

以前から申すように山崎の地は味方にとってよろしからず。

大軍を引き受けて防ぐにはもっとも難しい地です。

合戦の雌雄は只今にて候。

時刻が移れば、その方策もなおさら難しくなります。」

このように申し送ると光秀はこれを聞いて、

「主君を弑逆するほどの光秀、天命の帰するところ何の恐れかあらん!

 汝そこまで恐れるのならばそこを引き取って当手に来るべし!

 先手は他人に申し付けん!」

と罵ったため、使者は大いに恐れて立ち返りその旨を申した。

 

内蔵助はこれを聞いて、
「光秀天罰逃れ難く、敗軍の兆しあらわれたり。」
と言って嘆息した。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

こちらもよろしく

→ 山崎の戦い、斎藤利三

 

 

 

ごきげんよう!