割れたハマグリの貝殻九つ☆ | げむおた街道をゆく

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永禄12年(1569)4月、新将軍・足利義昭が、

新御所である二条城に入った。

1月の三好三人衆の本圀寺襲撃を受け、70日あまりで建築された急造品だが、

金の瓦が軒を連ね、銘木・巨石が庭園を飾り、

桜並木が馬場に並ぶ豪壮な御所に義昭は満足し、

手づから信長に杯と太刀を下賜した。

それから間もなくしての事、御所の門前の石畳の上に、

割れたハマグリの貝殻が九つ置かれていた。
「どういう意味だろう。」

とみな首をひねったが、信長は、この話を聞いて苦笑いを漏らした。

つまり、
九つの貝が欠ける→くかいかける→公界欠ける(世間の常識に欠ける)

の意味であり、
『世間知らずが新宅もろうたからて、喜んでいるわ。』

という京童一流の皮肉で、落書の様に直接的な批判でないだけに、

責任者の追及もできず、信長は苦笑したのだ。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 最後の将軍、足利義昭

 

 

 

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