信長の上洛に☆ | げむおた街道をゆく

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織田信長は、上洛を狙っていたが、

まったく不安がないわけではなかった。

 

ある日、信長は酒宴の席で、

「俺は上洛しようと考えているが、お前たちはどう思う?」

と家臣たちに意見を求めた。
 

だが、家臣たちは、賛成とも反対とも言わずに、ただ黙っているだけだった。

しかし、一人だけ言葉を発した者がいた。

織田家の重鎮、佐久間信盛である。

「上洛は素晴らしいお考えと思います。

天下に上り、逆賊を平定なさることに差し障りなどありえません。

天下を纏め、学問と知識を発揮し、真儒を盛んにして、

衰退した文化を復興すること。

また、苦しむ民衆を救い、邪を退けて正道を掲げなされば、

全ての民が殿のお導きに従い、織田家の家運は恒久のものとなりましょう。」

信盛の言葉こそ信長の聞きたいものだった。

信長はいたく喜んで、
「では、国土安全の寿を始めるとしよう。」

と言った。

 

その日の宴は身分に関わらず、皆、おおいに楽しんだという。

この頃の信盛には確かに栄光があった。

いったい誰があんな最期を遂げると予想しえただろうか。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 退き佐久間、佐久間信盛

 

 

 

ごきげんよう!