松永久秀が織田信長のもとで活躍していたころ、
久秀は、信長に陣中の兵士について訴えた。
「兵士たちが、たびたび陣を抜け出して近くの町に入り浸り、
乱暴狼藉を働くので風紀が乱れています。」
これを聞いた信長は秩序を取り戻すために、陣中の兵士たちが町の中に入ることを禁じた。
町へ買い出しに行くこともできなくなった兵士たちは困り果てた。
そこへ松永久秀は直属の部下を、ひそかに町に派遣してまんじゅうを買い占めさせ、
そのまんじゅうを陣中の兵士たちに売りつけると、
飛ぶように売れた。
調子にのった松永久秀は、娯楽に飢えた兵士たちに遊女を世話することまでして、
大いに儲けた。
信長が発した町への立ち入りを禁ずる命令が、うまく利用されてしまったわけである。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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