万事、質素で飾り気がなかった高虎が、周りの者に語っていたことがある。
「人、食をもって天となし、朝夕膳に臨む。
よいか、朝夕の膳が気に入らぬとして、怒り咎める者が世に多い。
口腹のことで人を責め、たやすく怒るものではない。
鉢の中の飯は、その一粒一粒が農民の並々ならぬ辛苦によってできたもので、
我が命をつなぐ糧となっている。
これを粗末にして、親や目上の者を厚く養うことだけを望むとは、
心のおごりに他ならない。
お前達はこれを慎み、おおいに敬意を払うように。」
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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