徳川秀忠は、二条城の建築について、藤堂高虎に案を求めた。
このとき、高虎は案を二つ用意したので、不審に思った高虎の家来が、
「よいと思う案、一つでよろしいのでは?」
ときいた。
すると高虎は、
「それはな、一つだと秀忠様はわしの案に賛成したことになるが、
二つなら秀忠様が御自身で御選びになったことになるからだ。」
と答えた。
家来は、まことに慎重なお方だ、と感心したという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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