湯浅五助と吉継の首☆ | げむおた街道をゆく

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藤堂高虎の軍に従軍していた藤堂高刑が、吉継の小姓の湯浅五助を発見した時、
五助はうずくまっていたので勝負してみると五助は、

「待ってくれ。今、ここに主君の首を埋めたが、
主君の面容を敵に見せるは恥辱となるので埋めたのだが、

私の首の代わりにここに埋めたことを秘して欲しい。」
と頼んだのを高刑は、

「武士の面目にかけて他弁は致すまいぞ。」

と誓い、五助の首を取った。
 

このことを伏せ、主君の高虎に同行して徳川家康に見せると、

「五助ほどの者が主君の行方を知らぬはずがない。
もしかしたら五助は首を隠したのではないのか?」

と聞くと高刑は、
「私は知らない事はないが、五助と他弁をしないと誓って首を取ったので、
このことはどなた様にも言えませぬ。どうぞ、私を御処分くだされ。」

と言ったので家康は、
「これほどの律儀者がいるとはな。首のありかを言えば高虎の手柄になる物を。」

と言って褒美を高刑に与えたという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 下天を謀る・異聞、藤堂高虎

 

 

 

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