直江兼続の衣食住は、非常に倹素であり、食事の如きも山椒3粒で済ませた。
中条越前守が、蓼漬と蛮椒(唐辛子)を用いたのを兼続は見咎めて、
「どれか一品になさるのが、良いであろう。」と、忠告したとある。
また色部修理のところへであろうか、招かれた時に、
雁の吸い物を差し出したとして亭主に断り、
「奢りである。」
と言って、その汁を食べなかった。
かつその用人を、追放させたとのことである。
衣服も頗る質素で、今上杉家に保存されている兼続が着用した、
浅黄綾子の羽織を照らし合わせると、
これは彼の衣服でも最上等のものであるが、
裏は黄金色の練らない絹で、細かい継ぎ切れを縫い合わせたものである。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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