富島玄蕃の舞☆ | げむおた街道をゆく

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福島正則が、生駒親正の屋敷に遊びに行ったときのお話。

生駒家の家臣・富島玄蕃といえば、舞の上手として有名であった。

そこで正則は、玄蕃に一刺し、舞を所望した。

 

玄蕃が辞退しようとすると、
「オレは昔から口に出した事を引っ込めたことが無い!

所望した上はなんとしても舞え!」

玄蕃もしかたがなく、ひとさし舞ったが、正則といえば寝転がり、

腹鼓を打ちながら、それを見物していた。

玄蕃は舞い終わると、今度は正則に舞を所望した。

「わしはかつて舞などやったことが無い。」

と、断ろうとしたが、玄蕃も、

「それがしも、あなたがさっき言ったように、一言申し上げた以上、
引き下がった事はございません!是非お舞いくだされ!」

これに困った正則、仕方なく、見よう見まねの舞をやってみると、

今度は玄蕃がふんぞり返り、腹鼓を打ちながら現物した。

 

これに正則が怒り、何のつもりだと詰め寄ると、
「それがしは下郎でございまして、舞の見方を存じません。

最前、福島様が、この様にして私の舞をご覧なされていたので、

さては、あのように見物するものかと、このようにしたわけでございますが、

それがなにか?」

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

こちらもよろしく

→ 岐阜城攻め、福島正則

 

 

 

ごきげんよう!