福島正則の家臣で、内藤勘解由という侍は、知行千石を取っていたが、
この者、番所に皮袴、皮足袋、皮雪駄を履いて、
正則が通る時、蹲に控えていた。
正則は、彼の姿を見ると、
「勘解由はよき男ぶりにて、釣り髭(ひげの先を上方にはねあげた口ひげ)も作り、
結構なことだ。小袖を着重ね、皮袴、皮足袋、新しい雪駄で番をして、
もし曲者が駆け抜ければ、その装束で追いかけることは出来ないだろう。
今、この徒士者と走り比べをしても其方が負けるだろう。
そういった格好をするものは、必ず臆病で役に立たないものだ。」
そういって、恥をかかせたという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
こちらもよろしく
ごきげんよう!