皆女子ばかりの中ゆえに☆ | げむおた街道をゆく

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殊に清正の内室(清浄院)は、徳川家に旧縁の女性なので、ひとしお御懇ろであった。
その女性の腹に男女2人が生まれた。

しかしながら、清正は奥方へ入っても刀を放さず、膝元へ引き付けて置いた。
ある時、五条の局という老女が申して、

「表方におられる時はいかにもそうでありましょうが、

奥方へお入りの折は女子ばかりの中ですから、

そんなにも御用心には及びませんでしょうに。」

と、言った。

 

すると、清正はにっこりとして、

「女子の知ることではあらざれど、不審に思うのならば申し聞かせよう。

表方では、余の一命に代わる家士たちが昼夜怠りなく詰めているので、

たとえ無刀でいても気遣いはない。

しかし奥方では皆女子ばかりの中ゆえ、厳重に用心するものなのだ。」

と、言ったのであった。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

こちらもよろしく

→ 蔚山城の戦い、加藤清正

 

 

 

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