印を手にして☆ | げむおた街道をゆく

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加藤清正が、朝鮮の王子を捕虜とした時、

王子と随臣たちは数日間、食を摂っていなかったので、
清正は王子側に聊かも強く当たること無く、

すぐに座を設けて膳を整え、食を薦め饗応した。
 

酒が三度めぐる頃、清正の近習の兵たちが、肴を用意する為走り回っているのを見て、

王子の臣下たちは驚いた。

「これは清正が、王子を欺いて害しようとする謀ではないか!?」

そして半弓を引いて清正の方に向き、彼に矢を放とうとした。

清正はこの誤解を解くため説明するにも、

言葉が通じないので聞き入れてもらうことは出来ない。
そこで彼は、印を手にして彼らに見せた。

 

これにて、

『この印を押した誓約が違わない事。』

を表したのだ。

これにより従臣たちの心解けて半弓を置いた。

この隙に清正側は王子を彼らから離して身柄を確保したため、
従臣たちの興奮も自然に静まったという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

こちらもよろしく

→ 蔚山城の戦い、加藤清正

 

 

 

ごきげんよう!