関ヶ原敗戦後、捕縛され、大津城の入り口で、
さらし者にされていた石田三成公。
その前を黒田長政が通りかかりました。
「勝敗は天運とはいえ無念でしたなあ。」と下馬し羽織をかける。
その前を細川忠興が通りかかりました。
声もかけず、目もくれず通り過ぎていきました。
その前を福島正則が通りかかりました。
「無益な戦乱をおこし、このようなありさまか。
これが五奉行として権勢を振るったなれのはてか。」
と罵ると、
「勝敗は天運、お前を生け捕れなかったのが残念だ。」
と三成に罵り返された。
三成がさらされてる!
と、こそこそ見に行った小早川秀秋。
忠興の制止を振り切り、城門から覗いた。
すると、三成。
「日本国中を見渡したとて、金吾ほどの卑怯者があろうものか!
忘恩の徒がっ!内股膏薬めがっ!」
と罵り、金吾は赤面して立ち去った。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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