神木の大銀杏☆ | げむおた街道をゆく

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天正14年(1586年)、

かの有名な筑前岩屋城の戦いが終わった頃、

とある百姓のお婆ちゃんの話。
 

城攻めの際に、島津軍の本陣が置かれた二日市に、

地元の氏神として奉られる二日市八幡宮というお宮があった。
 

高橋紹運を討ち滅ぼした島津勢は、

紹運の苛烈な反撃に遭ってイラついていたのか分からないが、
何を思ったか帰りに、この八幡宮の神木とされる大銀杏樹を伐ろうとした。
 

近くの百姓・惣左衛門の後家の老婆が、この乱暴沙汰を耳にして、かけつけて一喝、
「この木は八幡宮の神木じゃ!そんなことをしとったら罰当たるぞ!」

と言ってそのまま木に抱きつき、
「この木を伐りなさるならば、まずこの婆を斬ってからにせえ!」

と身をもって阻んだ。
 

島津の雑兵たちは、この80歳ほどのババァの剣幕にビビったのか、

斧を捨ててそのまま立ち去ったという。
このとき樹は半分ほど伐りこまれており、

二日市八幡宮境内の大銀杏には今もその伐り跡が残っているそうだ。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 乱世の華・高橋紹運、目次

 

 

 

 

 

ごきげんよう!