秀吉との起請文☆ | げむおた街道をゆく

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黒田如水は、元来、秀吉と無二の盟友であった上に、

互いに片方の身代が良くなっても、

片方を必ず見捨てないという起請を取り交わしていた。

ある時、秀吉が、

如水に所領として□石を遣わしたが、彼はこれを不足に思い、
諸事やる気の無い体であった。

竹中半兵衛は、如水と良き知音であった。

ある夜、彼は如水のところへ行き、よもやまの話をしていたが、
この時、如水が、かの起請の事を言い出した。

 

半兵衛が、

「それを一度見たい。」

と言ったため、取り出して一覧する体で眺めた。

 

この時、火に当たっていたのだが、

半兵衛はこの起請を引き裂き、火に入れて燃やした。

如水は驚いて、「これは何とするのか。」と申すと、

半兵衛は、
「この起請があるから、秀吉に対しても不足が出来、

諸事心に叶わぬことのみとなるのだ。
これがなければそのような事も無いだろう。」
と、申した。

その後、如水は仕合わせ良く、大名になったという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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