このたび御家(沼田小早川家)又鶴丸(繁平)殿より、
竹原隆景へご相続ができましたのは、全て皆さま方のご好意によるものです。
我々はこのことを感謝し尽くしても尽くせません。
そこでこのご好意についてはこの元就・隆元親子は言うに及ばず、
例え御家が没落したとしても忘れず、
長きにおいて粗末な扱いをすることは決して致しません。
もしこのことに嘘偽りがあれば、
梵天帝釈・四天王・総ての日本国中六十余州の大小の神々、
中でも厳島両大明神・八幡大菩薩・天満大自在天の、
各ご神罰を受けることを誓います。
天文二十年 九月 二十八日
隆元 御判
元就 御判
乃美弾正忠殿
小早川家相続について毛利元就・隆元が前主君のアフターケアを、
小早川家家臣の乃美景興に誓約した毛利家の真摯度の高さが伺える起請文である。
これにより小早川家中をまとめ傘下に入れることに成功した毛利家は、
さらなる飛躍を遂げることとなる。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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