宗麟と怪異☆ | げむおた街道をゆく

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大友宗麟が、ある時、病を患ったことがあったが、

この折、屋敷の天井に血のついた巨大な人の足跡が出現した。
しかし宗麟は、かねてからこのような事を気にしない人物であったので、

これが報告されても少しも臆する様子もなく、

「私の煩いも平癒した。やがて体力も回復するだろう。」

などと言って、驚くことすら無かった。

またある日、お座敷の塀から、小さな松の木が少し顔を出した、かと思うと、

にわかに大木と成って、枝を垂れ葉を繁らした。
 

これに当番の侍が慌てて駆けつけると、この松は次第に細くなり、

うつつのように消えてしまった。

人々はこれこそ稀代の珍事だと思ったが、

その後のある夜に、大友宗麟の座していた畳の間から、
六尺ほどの屏風が自ら出ていき消え失せた。

当時、これだけでなく様々な不思議なことがあった。
人々は、これはきっと不吉の前兆ではないかと、

なにか悪いことが起こるのを待ち受けるような心地をしたという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 宗麟の海・異聞、目次

 

 

 

 

 

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