上杉景勝が、秀吉に臣従し、上洛した時の事だそうだ。
秀吉は、景勝に向かって言った。
「景勝、嫁を持て!わしがその媒酌人になってやろう!」
普段、物に動じることに少ない景勝も、これには驚いた。
「お待ちください!?それがし先年、
武田勝頼の妹を迎えて、我が妻としております。
もし妻を上方に置くべし、と言うことであるのなら、
すぐに本国より呼び出しましょう。」
しかし秀吉、これに、
「いやいやそうではない。おおよそ国を保ち天下を知る程の者は、
妻は何人いても構わぬものじゃ!
そう固いことを言わずに、曲げてわしの言葉に従われよ!」
『この人にはついていけない…。』
景勝、無論いつもの通りの無表情で、そのように思ったのだとか。
そして、秀吉の提案に従うことは、決して無かった。
秀吉、景勝に現地妻を勧める、のお話。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
こちらもよろしく

ごきげんよう!