福島正則への礼状☆ | げむおた街道をゆく

げむおた街道をゆく

信長の野望、司馬遼太郎、大河ドラマが大好きです。なんちゃってガンダムヲタでもあります。どうぞよろしく。

 

ある時、前田利家の元に、福島正則より鯉二尾が送られた事があった。

利家は家臣、江守平右衛門に命じ、これへの礼状を書かせた。
 

江守はそれを、
『鯉二尾到来いたした、満足である。』
と、書いた。

 

利家は、これを見るとたちまち顔を曇らせ、

「正式な書状には故実などがあるのだろうが、

こういったものは、
なるべく先方を敬い、『御意に架けられ忝く。』と書くべきだ。
同輩より下の者に書状を出すときは、

慇懃に書いておくほど、それを受け取った先方では、

いっそう忝く思うものである。

下輩であるからといって相手を見下すような文章を書けば、
『こちらとそちらとでは、これほど位が違うのですよ。』

と言っているのと同じ事であり、
相手にいらぬ推量をさせてしまうだろう。
そのような、自分の位をひけらかすようなことは、

小身で、しかも愚かな者が好むものだ。」

そう言ってこれを書き直させたそうである。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

こちらもよろしく

→ 槍の又左・前田利家、目次

 

 

 

 

 

ごきげんよう!