前田利家が、肥前名護屋に陣取っていたときの事。
秀吉から、
「洗濯女のごときおなごを呼び寄せよ。妻が嫉妬するなら当人が下るよう申せ。」
との命が各大名に下った。
これはチャンスと思った利家さん、さっそく妻のまつへ、
「身の回りの世話をする侍女を遣わせ。」
とお手紙。
利家の浮気性を知るまつには面白くない話。
とはいえ、秀吉の命とあっては無視するわけにはいかず、
「この娘だったら、さすがの殿も…。」
と、器量のよくないと思った侍女を遣わした。
が、しばらくしてこの侍女めでたくご懐妊。
まつの目論みはあえなく粉砕。
ちなみにこの時に生まれた子が、
加賀藩第2代藩主の前田利常です。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
こちらもよろしく

ごきげんよう!