前田利家は、織田信長の命により、兄・利久に代わって相続人になった。
そのため利家の友人たちは利家を祝福した。
「おめでとう利家。しかし流石は御館様だ。
前田家のために無能な利久殿を退けたんだからなあ。」
「うむうむ、全くその通りだ。」
「いやいや、本当にめでたい。」
友人たちは口々に、
「利久は無能だ。利家が継いでめでたい。」
と言い合った。
友人たちの勝手な言い草に、利家は激怒した。
「兄が能無しだと?そんなことは俺だってわかってるんだよ。
しかし、身内を悪く言われて喜べるわけないだろうが。
とっとと帰れ!」
慌てた友人たちは、すぐに謝罪したのだった。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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