徳川家康が病死した後、江戸幕府二代将軍に就任した徳川秀忠は、
諸大名に自分への忠誠を示す誓紙を提出するように求めた。
この時、伊達政宗と同席していたのは、
かつて勢力争いを繰り広げた因縁の相手、佐竹義宣であった。
そして政宗は義宣に対し、
「誓紙に使う牛王宝印(ごおうほういん・熊野神社等が出す護符)を、
何枚か持っているから使いたければ使うといい。」
と持ちかけたが、義宣は政宗を見るや、
「かつて大名達は豊臣秀吉公にも誓紙を差し出したが、背く者は多かった。
貴殿もその一人だ。余った護符は取っておいて、次の機会に使えば宜しかろう。」
と皮肉交じりに拒絶した。
義宣からすれば、
「お前と一緒にすんじゃねぇ!」
という想いがあったのかも知れない。
さすがの政宗も、
「くっ・・・・・・。」
黙るほかなかったという。
以上、佐竹義宣が政宗に放ったきつい一言である。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
こちらもよろしく

ごきげんよう!