あるとき直茂さまが、御孫の元茂さまに、
「身分の上下関係なく、時節が来れば一家の滅びることもあるだろう。
その時、無理に取り繕うならいかにも未練がましく、
恥をさらすような滅び方をする。
いよいよ無常の風が吹き荒れるような時節が来たならば、
きっぱりと滅びる覚悟を決めるのだ。
そうするとまた、滅亡をくい止め、一家が立ち直る方法も見つかるものである。」
と話されたとのことだ。
この話は、元茂さまがいつものように話されていたから、
直朗殿がよく覚えていたのである。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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