秀吉の小田原城攻めに際し、
成田氏は武蔵・忍城で、石田三成を相手に籠城戦を繰りひろげ、
継母(成田氏長の夫人)の指揮で、
水攻めを試みた三成軍を散々に、打ち負かした。
水攻めを断念した三成はとうとう力攻めに出た。
そこに現れたるは小桜縅の鎧に猩々緋の陣羽織、
その姿はさながら、
「緋牡丹」
とも称えられる甲斐姫。
名刀「波切」を手に、寄手の真っ只中に飛び込み、多くの首級を上げた。
そうして、忍城が奮戦している間に肝心の小田原城が開城の運びとなった。
ところが、甲斐姫や氏長夫人たちはこれを信じようとせず、
なお頑強に抵抗を続けた。
そして先に秀吉に降っていた氏長が妻子を説得し、
どうにか忍城を開城させたという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
こちらもよろしく

ごきげんよう!