慶長5年(1600年)第2次上田合戦の時のことである。
秀忠の使番である島田兵四郎は、
本陣から攻城中の上田城をはさんだ場所に陣を張っている石川隊に、
連絡をつけなければならなかった。
上田城を迂回していくと大幅に時間を浪費してしまう。
そこで兵四郎は剛胆にも、
上田城の門の前から、
「城内を通りぬけさせてもらいたい。」
と大声で頼んだ。
その報告を受けた昌幸は興がり、機嫌良く兵四郎に会うと、
「後の合戦のために城内をよく見ておくが良い。
また戦場ではわしの顔を忘れるなよ。」
と、自らの顔をよく見せたあと、城内を案内して廻った。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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