鉄砲の音☆ | げむおた街道をゆく

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北条氏康、12歳の時、その頃は鉄砲は珍しいと諸侍は尽く撃ち習った。

 

その時、氏康は鉄砲の音に驚き給う。

諸人は目を引いて笑い申した。

氏康は、口惜しく思し召して小刀で自害しようとし給う時、
各々がその小刀を取り奉ったので、氏康は涙を流し給う。

 

これに御傅の清水(吉政)の申しようは、
「猛き武士が物に驚くことは昔より申し伝えています。

その謂れは、馬も勘の良いものは、鼠鳴きにかかり、

人に賞翫されるのです。

物に驚くのを誉めたことに致す(物に驚くをばほめた事に致す)。」

と言えば、氏康はその時に鎮まり給う。

 

このように恥を知り給う猛き大将でいらっしゃればこそ、

その後に、氏康公24歳の時の河越の夜軍において、

敵は両管領人数8万ばかり、氏康は人数8千で打ち勝ちなされた。

これに付けて諸々の謀あり。

この合戦と、信長と義元の合戦(桶狭間の戦い)は近代に希なる戦いなり。

 

 

 

  『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。  

 

 

 

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→ 相模の獅子・北条氏康、目次

 

 

 

 

 

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