天正7年、秀吉は家臣を集めて酒宴を開いた時のこと。
上機嫌だった秀吉は、
「我が家の弓矢の勢は、昔に比べて随分盛んになったと思わんか。」
と家臣団に問うた。
家臣たちは、
「三倍になりました。」「五倍になりました。」
と述べた。
有頂天の秀吉は、
「いやいや十倍になった。」
と大笑いした。
これに対して秀吉の参謀だった竹中半兵衛は、
「弓矢、昔に劣れり。」
と反論。
秀吉が驚いて、半兵衛を問い詰めると半兵衛、
「宮田喜八死して以来甚だ劣れり。」
と述べた。
これを聞き秀吉は、
三木城攻めで討ち死にした勇将・宮田光次(羽柴四天王の一人)のことを思いだし、
「半兵衛の申すとおりだ。」
と言って嘆息を漏らしたという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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