公家ほどぬるきものはない☆ | げむおた街道をゆく

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有る年(寛永11年(1634))の、徳川家光の上洛の時、

それに付き従った伊達政宗は、
前関白の近衛信尋、八条の宮様(智忠親王)から、

共に能を楽しみたいとの誘いがあった。

しかし装束のことなどもあったので、最初は辞退をしたのだが、

どうしてもと言う事で断りきれず、誘いを受けることとなった。

そこでは終日能を興行していて、京童たちが貴賎かまわず群衆をなし、

御庭前に畏まっていた。

ところが、政宗は次第に酒が回ってくると、

自分の座を立ち近衛公の隣に座り込み、
なんと近衛公の烏帽子を掴むと、

「公家ほどぬるきものはない!」

と言いながらあちらこちらと烏帽子をねじ回した。
完全な、からみ酒である。

この様子は庭前にいた群衆たちも目撃して肝をつぶし、

「ありえないことだ。」と思ったという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 独眼竜政宗・異聞、目次

 

 

 

 

 

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