老鼠死而猫憂☆ | げむおた街道をゆく

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加藤清正死去の報が薩摩に伝わると、島津義弘の御家老衆は御居間に伺候して、

目出度いことであると祝辞を申し述べた。

 

すると義弘公は以ての外の御不興にて、突と奥に入られた。

皆々その御心底を解しかねて当惑していた所、公は奥より御書付を持って出てこられ、

それを近臣一同へ下し置かれた。
列座の諸士が恐る恐る拝見すると、そこには一枚の奉書に、

 「老鼠死而猫憂」

との六文字が認めてあった。
 

これは清正存生の間は、この方にも備えが有ったが、

彼が死んでしまえば、そういった心がけも薄くなってしまう事を、

深く憂慮するとの御意を顕されたものであった。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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