島津義弘の妻・宰相殿は、若い頃、あかしと呼ばれていた。
あかしが家の前で大根を洗っていると、鷹狩中の義弘が通りかかった。
義弘はあかしに、「その大根をくれ。」と話しかけた。
あかしは、義弘の顔を知らないため義弘だと気付かなかったが、ただ者ではないと思い、
脇に置いてあった菅笠を取り、被る方ではなく上の部分を凹ませ、
そこに大根を乗せ義弘に差し出した(被る方にしなかったのは失礼だと思ったため)。
このさりげない優しさに感動した義弘は、
島津家より遥かに家格の低い家出身のあかしを正室として迎え入れた。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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