出奔した弟の多賀秀種に☆ | げむおた街道をゆく

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堀秀政が、北庄城を修築した時のことである。

秀政が、その弟の多賀秀種の措置宜しきを得ぬとしてこれを詰責した。
これを口惜しきと考えた秀種は、翌朝致仕して北庄を去ってしまった。

秀政は、弟の致仕を聞くと途中不便なこともあるだろうと、

餞に黄金十枚を送り、

人をやって届けさせた。
 

その後、秀政は黄金を包んでいた紙を一枚一枚のして箱に納めながらこう言った。
「およそ財というものは用いるべき時は黄金十枚でも惜しむべきでない。
無用の時はこの紙十枚といえども無駄にしてはならない。私を鄙吝と思うな。」

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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