朝倉宗滴と言えば、
「武者は犬ともいえ、畜生ともいえ、勝つことが本である。」
の言葉が有名な歴然の武士。
七十九歳の齢に達した古強者が一生涯の経験を語ったものを家来の萩原某が、
筆記したものが「宗滴話記」である。
その中で当時の国持ちと人を使うことの優秀な武将として、
今川義元、武田信玄、三好長慶、正木大膳亮を挙げている。
その他には、仁、不肖、上下に関係なく、
武者ずきの士には天道の冥加があって、多くの人に敬愛される徳があるが、
武者ぎらいの士は、仏神に見放され、人には憎まれ、貧乏するのが関の山である。
その理由は武者ぎらいは要は人々に対して不親切で、
身内や仲間のために戦うことすら出来ないから自然と没落してしまうのだ、
という様に説いている。
そして最後には、自分はもはや命を惜しむ気はないのだが、
あと三年は生き長らえたいと思っている。
なぜなら、織田信長の行く末を聞き届けたいからである、と結んでいる。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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