六郷にて☆ | げむおた街道をゆく

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佐竹家が秋田に転封となり、義重が六郷に隠居した後の話。

義重の館を守る当番で、小貫三之助という武士がいた。
 

いつからか、彼は仕事場に二、三歳の女の子を連れてくるようになった。
それをあやしたり、抱きかかえたりして当番をするのである。
さすがに、その姿は目立ち、義重にも報告が入った。
義重は、三之助を呼び出すと、なぜそんなことをしているのか尋ねた。

 

三之助は答えた。
「実は先ごろ、妻が病死してしまいました。
我が家には、子を見られるような者はおりません。
家に置いておいては、病になるかもしれず、

死んでしまうやもしれません。
そこで面倒を見ながら、御役を務めていたのです。」

 

「そうか…。」

 

義重は頷き、これを許した上、様々な品を与えたという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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