大将としての心得☆ | げむおた街道をゆく

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武田信玄公は、このように仰せになった。

「この信玄が思うことは、各々を思っているわけではない。

ただ、この信玄の身を思っている。
どういう事かと言えば、ああいった兵(つわもの)たちを集め、

多く持ち、戦に勝たんという事である。

軍に勝つという事は、国を取り広げるという事である。

国を取り広げてこそ、

面々、方々諸人、大小、上下共に加恩を与えて喜ばせる事が出来る。
所領を取って、その上に増知行を取り、立身してこそ侍の本意である。

この本意の「本」という物は、諸侍、大小、忰(かせ)者、中間、小者までも、

遍くその褒賞を過分に思い存ずるように仕る事であり、

これは大将第一の理でなければならない。
それは例えば、日月の光のようなものである。

日光、月光の何れが、自分自身を照らすだろうか。

私無くして照らしているのに日陰が出来るのは己の科である。

こういった私の無い事を摩利支天と申し奉る。

摩利支天は弓矢の神にましますが、

既に軍配団扇を取って神体を顕し給うも、私の無いように、
侍のことは申すに及ばず、下々まで訴えがあるのなら告げ来たれ!」

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 甲斐の虎・武田信玄、目次

 

 

 

 

 

 

 

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