光秀、愛用の刀☆ | げむおた街道をゆく

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明智光秀が山崎の合戦後に土民に殺され、

娘婿の明智秀満は最期の一戦をするため坂本城に籠城し、

寄せ手の堀たちは大軍でたちまち城を包囲した。
 

自刃を覚悟した秀満は、

天守閣に秘蔵していた国行の刀・吉光の脇差・虚堂の墨跡などの名宝を風呂敷に包ませ、

寄せ手の武将・堀監物に軍使を遣わし口上を述べさせた。
 

「寄せ手に申し上げる。この道具は私物としてはならない天下の宝物ゆえ、

城もろとも焼いてしまえば天下の物笑いとなろう。

ゆえに監物殿にお渡しいたそう。」
 

しばらくして、監物からの使者が来た。
 

「確かに、宝物を受け取りました。

しかし、明智家の秘宝中の秘宝の郷吉弘の脇差がないのはどうしてですか?」
 

対する秀満の返事は、
 

「その道具は主君・光秀様の愛用の刀で、いつも肌身離さずお持ちであった。
しかし、光秀様は心ならずもこの刀を置いたまま冥土に旅立たれてしまった。

ゆえにそれがしがこの刀を持って冥土に出向き、

冥土でお待ちの光秀様にお届けせねばならんのだ。ご了解あれ。」

坂本城の天守閣が炎に包まれたのは、それから間もなくのことであった。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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