信玄公、何も語らず☆ | げむおた街道をゆく

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三増峠で、馬場信春殿は小勢故に、敵と揉み合い勝負がつかなかったところを、

四郎殿(武田勝頼)が、自身で槍を取って横槍に入り崩しなさったのは、

信玄公(武田信玄)の御眼前であった。

その翌日に、反畑で馬場信春と内藤昌秀はこの事を沙汰して、

信玄公の御前で四郎殿を誉め奉り、感涙を流した。

 

すると信玄公は、とかくの御返事もなく仰せられ、

 

「“壮夫の涙”といって猛き武士はいずれも涙もろい。

大唐の韓信や樊カイは物を感じてすぐに涙を流した。

また我が家でも昔、荻原常陸(昌勝)は、涙もろかったと聞く。

方々も同様だ。」

 

と御意なされ、

四郎殿の御沙汰は、何とも仰せられなかった。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 武田勝頼の誤算、目次

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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