羽子板づくりの工程
当店で、販売している羽子板の中でも、技術力も高く伝統的な工法によって作られている押し絵羽子板の工程のご紹介(野口氏)
上質の桐板をベースに丹念に地塗りを重ねた面相、絹スガ(絹糸)を使った髪、材質にこだわり、きらきらしたにぎやかさとは、違った粋な
雰囲気、女流画家上村松園の絵そのものが、板の形の中に収められた美術工芸品ともいえる羽子板です。
①全体構想工程 構想 ⇒ 下絵
②押絵づくり工程 型取り ⇒ きれ取り
③面相描き工程 ドウサ引 ⇒ 下塗り ⇒ ぼかし ⇒ 上塗り
⇒ 目鼻描き
④組上げ工程 組上げ
⑤板づくり工程 木取り ⇒ はぎ合せ ⇒ 型取り ⇒ 仕上げ
⇒ 裏絵かき
⑥取り付け工程 柄巻き ⇒ 向張り ⇒ 板付け
◆型取り

下絵を厚紙の上にのせ、その線に沿ってヘラ先を押し付け、厚紙に各部分の型を写し取ります。そしてはさみや切り出しで各部分の型を切り分けます。
◆スガ揃え

絹糸を黒く染めたスガを使い、髪の毛を作ります。スガを櫛でよくとかし、髪の毛の部分の表面に糊付けします。
絹糸を使っていないものの方が多い
◆目鼻描き
顔の部分は、胡粉などを塗って白くきれいに仕上げておき、そこに面相といって目や鼻や口などを描きます。よい羽子板を作る上で重要な工程、熟練した技術が要求されます。
※胡粉:白色顔料、材料はカキの殻を粉にしたもの
白く塗るのも化粧ですから、ファンデーションも違います。
◆組上げ
各部分の押絵ができあがると、それらの部分を組み立てて一つの図柄に完成します。重なり合うところを糊付けし、裏側から和紙をあてて組み上げます。
◆向張り
図柄のバックを作る工程です。その図柄にふさわしい色合いのバックを板と同じ形の押絵で作り、板に糊付けします。
◆板付け
向張りした板に、組上がった図柄を取り付けます。顔の方が高くなるように取り付けることで、その図柄が立体的に、いきいきとしてみえます。




伝統工芸品としてのお雛様について、少し話をしました。
PVをご覧になってみてください。
栃木県の伝統工芸品
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