ニアピンGET! | ときどき通信

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 7月6日、信金主催の「多摩カップ」に参加。多摩地区全体で2,000人が参加するという大コンペだ。今回は支店単位の謂わば地区予選。14組の精鋭(はほんの一握り)とその他がごちゃ混ぜでスタート。

この日のテーマは「コンパクトに振る」。大抵出だしでOBを叩いて「今日もダメじゃ」になってしまうパターンからの脱出を目指す。狙いより右に出たが、ラフで止まり、先ずは上々の滑り出し。

 4番155Yショート。この日唯一のニアピンホール。6番Iで放ったショットは理想的な弧を描いてピン傍に着地。同伴者から「お~!」の声も。なんと1メートルにつき、1パットでバーディだ。バーディなんていつ以来だろう。その日は先約があったためパーティに参加しなかったので知らなかったのだが、翌日信金の職員が「おめでとうございます」とニアピン賞を届けてくれて判明。得意になって職員に見せびらかしたのが運の尽き。「これは昨日留守を守った私達へのご褒美としていただきます」。有無を言わせぬ断固たる宣言に慄いている間に5千円の商品券は略奪されてしまった。

 そして、今回のもうひとつの目標は「90を切る」。18番ロング、ここをパーで上がれば89.1打・2打と慎重に運んで残り50Yの3打目、「上につけたくない」が振りを鈍らせショート。ラフからピンまで15Y。9Iで転がして寄せると決めて神に祈り、観音様の慈悲を願い、(アラーの神にも祈ったかも知れない)、今夜の肴は本マグロにしようなどと考えをまとめて、転がす。カップをかすめたボールは1メートルオーバーで止まる。さあ、今日いちばんの勝負所だ。わずかにスライスか。キャディは「弱いと切れますね」のひと言。実はこういうひと言はなんの助けにもならないことをこれまで何十回と経験している。ここで逡巡したら負け。「まっすぐ強め」と決めて乾坤一擲。ボールはカップの向こう側に当たってコロン!と心地よい音を聞かせてくれた。

 90を切ることにこれほど真剣に取り組んだことが今までであっただろうか。「上手い人というのは1打を疎かにしないのだ」を感じた一日であった。

 地元に帰ったあとは、18番で頭をよぎった本マグロ、今回は赤味と中トロの盛り合わせを奮発。生ビールの心地よい喉越しに満足、満足であった。が、これで終わっては進歩はない。ドライバーの精度を上げれば、確実に2オンできるし、5Iでグリーンを捉えられれば距離のあるショートもパーがとれる。さあ、練習だ。と、その時は決意を新たにしたのであった。