1.香港のカレー

香港はかつてイギリス領であり、イギリス文化が残るが故、食文化についてもイギリスの影響を受けた香港スタイルのカレーが生まれました。イギリスといえばインドを一時支配していたことから、カレールーの存在を世界に広めた国ですが、日本のカレーライスもイギリス海軍から伝わりました。よって、香港と日本のカレーは親和性があると思います。

そして、香港のカレーはイギリス経由のインドカレーと中華料理が融合し、咖喱と表記され、香港の食文化に浸透しています。

香港には、茶餐廳(チャーチャンテン)と呼ばれる、カフェと中華大衆食堂を合わせたような香港独自の飲食店があり、街中に多く存在しています。その茶餐廳にはカレーメニューがおいてあり、香港的なカレー料理を味わえます。
米飯や麺類、ラーメンを始めとして、カレー風味に魚や肉類を調理した料理など、バリエーション豊かで、味はマイルドながらもスパイス感があり、香港でしか体験できない味わいです。


また、香港街中の屋台などでは、カレーフィッシュボール(咖喱魚蛋)も人気があります。これは魚のすり身を一口大に成形して油で揚げた後、スパイシーなカレーソースで味付けされたもので、日本人もけっこうハマると思います。また最近では、香港のセブンイレブンなどのコンビニでも販売されています。


なお、香港近隣の中国エリアである深圳や東莞などでも、日本のUCC上島珈琲店とは無関係な上島珈琲などの茶餐廳で、カレー風味の料理を提供する店が多くみられます。しかし、味の方は微妙でした。