2.南インドのカレー
インドの面積は3,287,263キロ平方メートルと世界第7位の広さですから、インドの北部と南部では気候や文化も大きく異なっています。
食文化も異なっており、「カレーとナン」という日本ではポピュラーな組み合わせは、小麦が主食の北インドのスタイルです。カレーも濃厚なタイプが主流であるのに比べ、南インドのカレーは水分が多くサラサラしています。そして、南インドは米どころでもあることから、主食は米飯となります。
使うスパイスや、香り付け方法もまったく異なります。スパイスや食材は、マスタードシード、カレーリーフ、タマリンド、ココナッツミルク、魚介類、オクラやゴーヤを始めとする野菜類、豆類などが使われ、煮込まずに短時間で素材を活かしてシンプルに仕上げます。
南インドのカレーは、北インドのカレーよりもヘルシーな感じがすることから、都内でも続々とオープンしています。しかし、ヒンズー教徒以外も多いことから、意外にもビーフカレーも食べられています。
さらに南インド料理は、ハイデラバード料理とテルグ料理に大きく分類され、ムガール帝国の影響を受けたイスラム系のハイデラバード料理では、トルコのピラフの影響を受けたビリヤニが有名です。一方、イスラム教の影響が無く、土着のドラヴィダ系ヒンドゥー教徒のテルグ料理は、スパイスをふんだんに使った辛い料理が特徴的です。
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