今日の話題は相続登記を自分でやることについてだ。
相続登記が義務化されて過料まで科せられるっていうんだから、これまでほったらかしにしてた人たちも重い腰を上げるよな。
実際には過料科せられる人はほぼいないだろうとも言われてるけど、見せしめ的なものは多少あるかもしれない。
特に相続した土地の謄本見てみたら既に「長期相続未了土地」なんて付記登記入ってたら、その相続人さんはビビるよね。
で、登記といえば司法書士。
司法書士に依頼するか、それとも自分で登記申請するか、迷うところだよね。
事務所にもよるけど、相続登記を司法書士に依頼するとなると、報酬だけでも5万円より安く上がるということは考えにくい。
そこに登録免許税(これは司法書士に依頼しても自分で申請してもかかるけど)がかかることを考えると、節約勢としてはなるべく自分で申請したくなるよね。
あと、司法書士以外の人に依頼するって方法もあるけれど、これは基本的に悪手だと思ってる。
いかにも司法書士より安上がりになるかのような触れ込みで行政書士やら、どっかの株式会社やらが「登記申請書作りますので、申請はご自身でやってください」みたいな広告出してるけど、あれ、はっきり言って全然安くないし、登記の専門家でもない人達だから、変な登記申請書作られちゃうリスクもある。
頼むなら司法書士一択だよ。
実は、登記っていうのは、通ればいいってもんじゃなくて、変な登記入れちゃうと後が大変なのよ。
法定相続分で共有とか入れちゃうと目も当てられない。
その不動産もういかんともしがたいものになっちゃうよ。
基本不動産の共有自体全然おすすめじゃないんだけど、それはまた別の機会に述べることとする。
あと、一応弁護士も登記申請の代理できるから、弁護士に頼むって方法もあるっちゃあるけど、これが一番高いんだから、わざわざこの選択肢を取る人はいないよね。かつ、弁護士さんで司法書士よりも登記に精通してるって人は普通いないしね。
だから、選択肢としては、自分でやるか司法書士に依頼するかだと思うんだけど、それを判断する基準をいくつか書いておくね。
1.遺言書はあるか
被相続人(相続される人、つまり亡くなった人)が遺言書を残しているかどうかがまず最初の判断基準になる。
公正証書遺言なら尚良し。この場合は自分でできる可能性がぐっと高まる。
何せ、そのとおり登記申請書を書けばいいんだから。特に「全財産を◯◯に相続させる」とかじゃなくて、不動産を特定しておいてくれると本当に助かる。「全財産を~」の遺言書でもできなくはないが、不動産を特定する作業等がちょっと面倒になる。でも、そこは不動産関係の仕事をしてる人なら問題ないだろうし、まあ、そこまで大変じゃないかな。
2.被相続人に子供はいるか
被相続人に子供はいるかというのが、次の大きな判断基準になる。配偶者はそれほど大きな判断基準にはならない。相続人が配偶者と子供、あるは子供のみという相続なら登記の専門家でなくとも相続人を洗い出す作業や戸籍収集は非常に簡単だ。
特に令和6年から始まった広域交付という制度のおかげで戸籍集めは飛躍的に楽になった。
以前相続手続きをやったことある人は、あまりの楽さにたまげるだろう。
ただ、初めての人にはちょっと戸籍の見方が難しいかもしれない。
市役所の戸籍担当者がいい人そうだったら、「父の相続人って、この3人で合ってます?」とか聞いてみてもいいかもしれない。
被相続人に子供がいなくて兄弟がいる場合は、ちょっとややこしくなる。
子供いない場合は配偶者の総取りじゃないの?と思う向きもあるかもしれないが、そうではなくて、子供のいない被相続人に兄弟がいればその兄弟も相続人になる。
こっそり配偶者総取りで登記申請しちゃえ、と思っても法務局はそれを許さない。
この場合も自分でできる可能性はかなり低くなっちゃうね。
3.被相続人が亡くなった時期
被相続人が亡くなったのが直近5年以内とかなら自分でできる可能性が広がる。もっと経っていても原則大丈夫だけど、亡くなったのが昭和とかだと普通の人にはかなりハードルが高くなる。更に、被相続人が亡くなった後に、その子供も亡くなっていて、申請しようとするのが孫だという場合、そして、亡くなった父には兄弟がいて、いとこもいて、みたいな話だったら、もう自分で申請するのは諦めたほうがいい。これは、平日に何回も仕事を休んでものすごく手間をかけて、それでもどうにもこうにも進まなくなったなんて例が後を絶たないからだ。
そんなふうになるなら、最初から司法書士に丸投げしたほうが精神的にもかなり楽だ。
他にもいろいろあるけれど、この3つを考えてみて、全てクリアしていたら自分で申請することを考えてもいいと思うよ。1はクリアしてなくても2と3だけでもクリアしてたら自分でできる可能性は十分ある。
それでも、途中で諦めて司法書士事務所に行く人も多いけどね。