辻堂海岸から帰る前に、駅近くにある寿司屋さん栄寿司に入る。カウンター5席+テーブル席2つの小さな店。夕方で客は誰もいず、カウンターの一番端に座る。強面の大将と正対。お刺身とにぎりを注文する事にして「地のもの何かありますか?」と聞いたら「ウチは一切扱っていない」ときっぱり。アチャー、通ぶって見られたのかと反省、なので普通のお造りと握り一人前を注文、お酒は純米酒がなく吟醸酒に。ほどなく女性が「いらっしゃいませ」と言いながら入ってきて奥さんと分かる。客はいないが出前注文の電話がけっこうあり、ウーバーなど使わずに出来るそばから奥さんが配達しているみたい。出てきたものはどれもごく普通のザ・寿司で普通に美味しい。テレビでは相撲中継をやっていたが、取り組みが始まると大将の手がピタッと止まり、奥さんともども食い入るように画面を見るのが可笑しい。ファンらしい豊昇龍が勝ってから雰囲気がよくなり、いろいろ話ししてくれる。店は開店40年で昔の辻堂の事など教えてくれた。決定的な変化は、やはり北口の工場後に出来た巨大ショッピング・センター(テラス・モール)。これを機に若い人が一気に増え、人の流れも変わったそう。1時間ほど滞在し、結びの一番が終わる頃退出。楽しかった。最近、個人経営の町中華ならぬ町寿司が減っているそう。チェーン店、回転寿司、スーパーの寿司売り場に押されているらしい。まあ家族連れは行かないだろうし、知らない店には入りにくい。出る時には奥さんが外まで見送ってくれた。思わず「また来ます!」と言ってしまった。中から大将の「ありあとさんした!」の大声が。ゴチソーサマデシタ。