昨日は、スイスの国事情を調べていたら朝になっていました爆  笑

 

スイスは動物福祉の先進国という事以外にも興味深い国です。永世中立国なので、自衛の他は戦争をする権利を持たないが、自衛のための軍備は必要。勿論、徴兵制度があり、その兵力は80万人と自衛隊の4倍もの兵力を維持しています。各家庭には小銃が配置されていて、全人口を軽く収容できる数の核シェルターがあるそうです。有事が起こったら、ペットを連れての同伴避難も可能ですね。

 

日本も戦後に永世中立国化の議論があったそうです。もし日本が永世中立国になっていたら、一体どんな国になっていたでしょう?

 

話が脱線しましたが、

竜之介動物病院院長 徳田竜之介先生のお話になります。


竜之介動物病院は熊本市の中央区にあり、年中無休24時間体制で診療しています。東日本大震災を教訓に、『災害時も使えるよう、最大の震度にも耐える建物に』と、建設をしたそうです。ペットとの同伴避難を考えて、2013年9月に完成した4階建てビルは自家発電機、容量36トンの貯水タンク、ペットフード1カ月分の備蓄などがあります。

 

熊本地震の本震と言われた2回目の地震の直後のピーク時には、飼い主230人と犬や猫、ウサギ、フェレットなど300匹が竜之介動物病院に避難していたそうです。なぜ、ペットを飼っている人が竜之介動物病院に避難したのかというと、

環境省のペットの避難に関するガイドラインでは「同行避難が基本」としているが、それは避難所まで一緒に行くだけで、ペットと一緒に過ごせる「同伴避難」ではないからです。

 

避難所までは同行避難してきてもペットは一緒に入れず、避難所入り口や避難所脇に作られた小屋にケージや段ボール入れたままの状態で置くしかなかった。ペットと離れたくないと考える飼い主は外での車中泊やテント泊するしかない状況だったそうです。

 

なぜそういった状況が起こるのか?

 

一番の要因はペットを飼う人と飼っていない人との価値観の違い。

 

ペットを飼っている人はペットも家族の一員であり、引き離してはならないものです。しかしペットを飼っていない人には、人とペットを同じに考えることは出来ません。ペットに対して危険とか不潔とかの悪い先入観を持っている人も多くいます。

日本ではペットを飼っていない人が人口の8割を占めていて、飼っている人は2割しかいません。多数派の意見が尊重されるのは当然の事で、ペットを連れて避難した人やペットたちは、不安や動揺からくるストレスが多くなってしまった。これが動物に対して理解のあるスイスだったら、違った状況になっていたと思います。

 

一方、竜之介動物病院に同伴避難した人たちは助け合いや譲り合いで、揉めごとはいっさいなかったし、みんな被災しているのになぜか明るかった。ここにいたペットは比較的、ストレスが少なかったと言います。

だからこそ、避難所では人とペットが住み分けするのではなく、ペットと一緒にいられるのが当然と思える社会にしなければならない。それにはペットを飼っていない人のペットに対する理解を広めていくことが必要。人を助けるのなら、動物も一緒に助けなければならないと思える社会。

ペットは家族の一員というだけでなく、社会の一員にしなければと、徳田先生は強く感じたそうです。

 

ペットを社会の一員と思える社会を目指すのに必要なこととは?

 

それは子供たちへの教育。

子供の頃に動物に触れる機会もなく、大人になってしまう子供も少なくありません。子供たちが動物のぬくもりや、心臓の音などを体で感じ、生き物の気持ちや痛みを察する機会を数多く持つことにより、命の大切さと尊さを知ってもらい、思いやりのある人間に育てることが必要。

 

動物と触れ合える機会を待たなくなった子供たちが社会を支えるようになったら、一体どんな世の中になるのか。

動物介在教育の必要性に関しては多くの人が指摘していますし、私もそう思います。

 

そしてペットを飼っている人の飼い主マナー。

ペットには迷子札とマイクロチップの装着。災害などの万一の事を考えれば、犬だけでなく猫にも必要です。

犬には躾をしっかりすること。

糞尿の始末や吠え、鳴き声、臭いなどで人に迷惑をかけず、ペットを好きでない人からも好感を持ってもらうこと。

 

徳田先生の素晴らしい人間性が伝わる良いセミナーでした。

 

徳田先生は他にもアニマルセラピーの啓発活動もされていて、頭の下がる思いです。

 

熊本は震災によって、野良猫が急増し続けているため、2000匹の大規模なTNRを今月実施するそうです。

 

 

 

また朝になってしまいました。。。ガーン