幸福実現党宮城県本部 油井てつしのオフィシャルブログ

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幸福実現党宮城県本部副代表の油井哲史です。政治の原点である国民の幸福の実現を果たします。信じられる政治を取り戻すべく、勇気をもって正論を言い続けます。
宮城が「新しい出発」の根拠地として、力強く「繁栄の道」を歩んでいくためにも、全力を尽くします。


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HRPニュースファイル
「北海道大停電は人災!?-求められる原子力規制行政の適正化と審査の迅速化」の【後編】です。

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北海道大停電は人災!?――求められる原子力規制行政の適正化と審査の迅速化【後編】
2018.10.01

幸福実現党 宮城県本部統括支部長 HS政経塾第5期卒塾生 油井哲史(ゆいてつし)

◆原発が必要な理由を改めて考える
政府はエネルギー政策の基本的な方向性を示すためにエネルギー基本計画を策定しています。その中で、個々の電源を国や地域の状況に応じて、適切なバランスを組み合わせ、エネルギーミックスの確実な実現へ向けた取り組みを強化していくことを示しています。
2030年に実現を目指すエネルギーミックス水準として、原発の電源構成比率は、20~22%。安全最優先の再稼働や使用済燃料対策など必要な対応を着実に進めると宣言しています。
 

改めて、原発を推進すべき理由を3つにまとめました。
 

一つ目に、原発停止により火力発電所がフル稼働しており、これに伴う震災後の燃料費増加の累計は15.5兆円に達しています。燃料費が増加すれば電気料金に跳ね返り、家計負担の増加、企業のコスト競争力が低下。国富の流出は避けられません。安価で安定的な電力供給のためには原発は必要です。
二つ目に、今回のブラックアウトの教訓として、再生可能エネルギーでは出力が不安定であり、電力に必要な需給バランスをとるのが困難であるとわかりました。太陽光や風力発電の変動を補うための火力発電などの安定電源が必要で、再生可能エネルギーのみではベースロード電源にはなり得ません。また、昨今の自然災害で、太陽光や風力の発電施設で被害が続出していることもあり、再生可能エネルギー依存には警戒すべきです。
三つ目に、日本は化石燃料の大部分を中東からの輸入に頼っています。世界第4位のエネルギー消費国である日本のエネルギー自給率は、先進国の中でも極めて低く、8%しかありません。国際情勢によって原油や天然ガスの価格や供給も左右されます。もし、中東有事となれば、価格は高騰し、輸入が途絶えるリスクもあり、火力発電に依存しすぎると、エネルギー供給自体が危うくなります。原子力はエネルギー安全保障の要です。
 

イギリスを代表する政治家チャーチルもエネルギー安全保障の要諦は「多様性が安全を確保する」と述べており、エネルギーの多様性を強調しています。安定的な国民生活と経済活動を維持していくうえで、持続可能なエネルギー供給を確保するために、しっかりと原発を選択肢に入れるべきです。

◆大地震にも耐えてきた日本の原発
これまで世界最高水準を誇る日本の原発は大地震にも耐えて抜いてきました。
東日本大震災では、震源地に最も近い女川原発は震度6弱の揺れにも安全に自動停止し、13mの津波にも耐えました。さらに、発電所へ避難者を最大で364名を受け入れています。IAEAの現地調査でも「女川原子力発電所は、震源からの距離、地震動の大きさ、継続時間などの厳しい状況下にあったが驚くほど損傷を受けていない」と評価しています。また、2009年の静岡県を中心に発生した駿河湾地震において震度6弱だった浜岡原発も安全に自動停止しています。
そもそも、福島第一原発は震度6強の揺れにも耐えて、自動停止していました。しかし、津波で発電機が故障し、電力を原子炉に供給できなくなった結果、原子炉の冷却機能が働かなくなり、事故につながってしまった。
福島原発は、もともと高さ35mの高台に設置する予定でしたが、最終的に25mも削り、10mの高さに設置されました。もし、35mの高台であれば、津波の影響もなく、事故も起こらなかったでしょう。

◆原子力規制委員会は審査の迅速化を!
原子力規制委員会の審査の長期化は電力の安定供給を阻害し、莫大な経済損失を招く恐れがあります。道民の生活や経済活動を守り、少しでも停電のリスクを下げるために、泊発電所の再稼働を求めます。そのため、幸福実現党は原子力規制委員会に適正化並びに審査の迅速化を求める要望書を提出しました。

【政務調査会】原子力規制委員会宛てに「原子力規制行政の適正化及び新規制基準適合性に係る審査の迅速化を求める要望書」を提出
https://info.hr-party.jp/2018/7199/

原子力規制委員会は、大局観をもって国家の根幹にかかわるエネルギー問題を担っていかねばなりません。原発の最高水準の安全を求めながらも、どこに合理的な着地点を求めるかという姿勢が必要です。安価で安定的な電力供給を確保し、日本の経済成長とエネルギー安全保障を支える立脚点に立った適切な規制行政を求めるものです。

(完)

【参考】
奈良林直 「全道停電は泊発電の停止も一因」 2018年9月12日 国家基本問題研究所
遠田晋次 「「地震活動と地震動の予測」-研究の最前線と今後の展開-」 損害保険料率算出機構 2010年3月
資源エネルギー庁 「火力発電に係る昨今の現状」 2017年10月10日
資源エネルギー庁 「新しくなった「エネルギー基本計画」、2050年に向けたエネルギー政策とは?」 2018年7月3日
東北電力株式会社 「女川原子力発電所の概要および東日本大震災時の対応状況」 2014年11月11日
産経新聞 「【原発最前線】とっくに再稼働していたはず… 審査難航の北海道電力泊原発、通称は「最後のP」」 2018年9月26日
産経新聞 「【原発最前線】火山層否定の火山灰が見つからない! 再稼働へ苦難続く北海道・泊原発」 2017年12月12日
日本経済新聞 「活断層地震の確率、九州は30年内に30~42% 政務が評価」 2013年2月1日
The Liberty Web 「福島原発事故、「国と東電に責任あり」の判決 政府は「原発は安全」と宣言すべき」 2017年3月18日
The Liberty 「次は富士山!?なぜ地震・噴火が続くのか?天変地異は神々の警告」 2015年8月号
幸福実現NEWS 51号 「「原発即ゼロ」は無責任 幸福実現党は、未来を見据え原発推進」 2013年12月7日


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HRPニュース9/29を担当しました。

 

北海道を襲った最大震度7の地震で、史上初となるブラックアウトが発生し、関連して人命が失われる事態となりました。
国民生活と経済活動を支えるエネルギーは、国家の根幹にかかわるものです。

 

東京工業大学の奈良林教授は泊原発が稼働していれば、ブラックアウトは発生しなかった可能性もあると指摘しています。
原子力規制委員会による安全審査が順調に進んでおらず、5年を経ても、いまだ再稼働に至っていません。

 

今回、脱原発のリスク、そして原子力規制委員会の問題が表面化しました。その問題点を指摘し、原子力規制行政の適正化と審査の迅速化を訴えました。

 

【前編】と【後編】に分けて、紹介します。

 

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北海道大停電は人災!?――求められる原子力規制行政の適正化と審査の迅速化【前編】
2018.09.29
エネルギー政策
http://hrp-newsfile.jp/2018/3442/

幸福実現党 宮城県本部統括支部長 HS政経塾第5期卒塾生 油井哲史(ゆいてつし)
◆史上初のブラックアウト
北海道を襲った最大震度7の地震によって、ほぼ全域で停電となる史上初のブラックアウトが発生し、住民生活や物流、北海道の経済に深刻な影響を与えました。

停電の室内で発電機を使用していた2人が一酸化中毒で死亡。札幌市内の病院に入院していた0歳の女の子が停電のため、酸素呼吸器が止まり、重症となりました。電気によって、人命が失われ、生命や生活が危機にさらされたことは、非常に残念です。 

◆脱原発のリスクが表面化した
今回のブラックアウトの原因は、電力供給を苫東厚真火力発電所に一極集中していたことによります。地震発生当時、北海道の全電力需要の半分を発電していた苫東厚真発電所が停止したことにより、他の発電所も発電機の故障を防ぐために、次々に自動停止していきました。
「現在も運転休止状態に置かれている泊原発が稼働していたならば、こうした事態は避けられた可能性が大きい。」と東京工業大学の奈良林直教授は指摘し、今回のブラックアウトは泊原発の停止も一因であるとしています。
国民生活や産業、雇用を守るために、安定的な電力供給が不可欠ですが、国家の根幹にかかわるエネルギー問題を放置してきた結果が表面化してしまいました。

◆泊原発再稼働に立ちはだかる原子力規制委員会
北海道の電力が苫東厚真火力発電所に依存度を高めていたのは、原子力規制委員会による泊原発の安全審査があまりにも長引き、再稼働に向けた安全審査が5年を過ぎても、いまだに続いているからです。
新規制基準では、12~13万年前以降に動いた可能性が否定できない断層を活断層と定義し、原発の重要施設の直下にあれば運転は認められず、近くにあっても新たな耐震補強工事が求められます。
当初、安全審査の最大のハードルである耐震設計の目安「基準値震動」がおおむね了承されており、審査は比較的順調に進んでいました。しかしながら、28年7月に規制委員会が行った現地調査で、「聞いていた説明と若干一致しない事実がいくつかある」として新たな調査の必要性を主張しました。規制委員会は、積丹半島西岸に地震性隆起の特徴がみられるとし、一転して活断層が存在する可能性を指摘。北海道電力は活断層を否定する調査結果を示したものの、規制委員会はそれを受け入れず、沖合に活断層があると仮定して地震動を算出する方針に転換しました。これにより順調に推移していた審査にブレーキがかかりました。
また、審査を送らせているのは、北海道電力が活断層を否定する根拠にしていた火山灰が建設時にほとんど取り去っていたため、活断層でないことの立証として、それを示せない事態になったことも影響しました。
火山灰以外で立証が求められた北海道電力は試行錯誤をくり返し、2018年8月末の規制委員会の審査会合で、ようやく評価されました。再度の現地視察を要望し、再稼働に向けた審査が動き出そうとしていた矢先に、北海道でブラックアウトが起きてしまいました。
規制委員会の更田委員長は、地震発生後の9月12日の定例会見で、「今回の地震を受けて、泊発電所の許可を急がなければならないとは毛頭考えていない」と述べています。
原子力規制委員会における審査の現場では朝令暮改や約10万ページにも上るとも言われる過剰な書類のやり取りによって、審査の流れが非常に遅いことが指摘されています。これが苫東厚真火力発電に道内の電力供給の過半が集中する状況をつくり、ブラックアウトを招いたことにもつながっています。この状況を見定めて、しっかりと反省したうえで効率的で効果のある合理的な審査体制を求めます。

◆活断層探しの審議は議論のための議論
「活断層の存在を否定できない」という規制委員会は、北海道電力に「活断層がないことを証明してみよ」と迫っています。規制委員会は規制権限を盾に事業者に強いており、事業者はその対応に苦慮し、多大な労力と時間を費やすことで過重な負担がかかっています。
実際、地震発生のメカニズムは依然として謎のところが多いと東北大学の遠田晋次教授は指摘しています。「実際、まるで何かに見透かされているかのように、地震の発生を予測している地域や、過去地震が集中的に発生した地域以外で、地震が起きることは珍しくありません。例えば、東海地震の可能性が言われていた時期に、ノーマークだった阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)が起きました。また、東日本大震災も想定を超える大きさでした。」と未知の部分が多い自然現象について、人間は謙虚に向き合うべきだと思うと促しています。
九州大学の松本聡准教授は「地表に現れない活断層の評価や発生確率の算出など、すべての仮定が必ずしも正しいかはわからない。知見を総動員しても地震は予知できない」といいます。
2005年の福岡沖地震や07年の新潟県中越沖地震など、ここ10年間の内陸被害地震は主要活断層から離れた比較的確率の低い地域に続発しており、ほとんどが地表に地震断層(地震によって地表に出現した断層)を残していません。
今回、規制委員会は12~13年前以降の活動を否定する証拠を求め、その有無について、時間と労力を費やしていますが、将来の断層などの活動可能性を予測することは科学的根拠に乏しく、地震の発生などの相関も必ずしも説明できてはいません。この議論の内容は、技術専門家による議論のための議論となってしまい、国民生活や経済活動を支えるエネルギー分野において、国家としての大局観を欠いているといわざるを得ません。

(つづく)


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9月12日に行われた「東方経済フォーラム」で、プーチン大統領は安倍首相へ「いま思いついた」として、年内に「無条件で日露平和条約を締結」することを提案しました。
日露の接近と同時に、EUと中国を離反させて一帯一路構想を頓挫させます。そして、中国経済を軍事予算の削減へ向かわせることが重要です。
ロシアと無条件で平和条約を結ぶべきです。

これに関して党声明「日露平和条約の早期締結を求める」が発表されました。

さらに「幸福実現NEWS 平成30年9月27日 特別号」を昨日、宮城県県庁前にて配布いたしました!

 

■日露平和条約の早期締結を求める(党声明)

https://info.hr-party.jp/press-release/2018/7272/

 

■幸福実現NEWS 平成30年9月27日 特別号

「日露平和条約」 締結が最優先―中国の野心を押しとどめるために
https://info.hr-party.jp/newspaper/2018/7281/


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北海道地震で、大規模停電が発生し、広い範囲で社会・経済活動に影響を及ぼしています。

 

ライフラインとしての電気の重要性が示されたとともに、エネルギー政策のあり方を考えなければいけません。

 

今回の大停電になったのは、地震の揺れにより、道内最大規模の主力発電所/苫東厚真火力発電所が停止。急激に北海道内の電力の需給バランスが崩れたことで、他の発電所も、故障を防ぐため、自動的に停止したからです。
このため、北海道内全域の電力供給がストップして、大停電となりました。

 

苫東厚真発電所が北海道の電力供給の53%を補っており、一極集中していたのですが、この一極集中の背景には、泊原発の稼働停止があります。

 

今回の大停電の裏には原発停止が影響していることを知り、原発の重要性を再認識していく必要があります。

同時に、原発に関する議論が活発化しています。
 

読売新聞/7日付け社説「北海道震度7 電力インフラが直撃を受けた」では、「原発が稼働していないことで、電力の安定供給が疎おろそかになっている現状を直視すべきだ。」と述べています。
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20180907-OYT1T50002.html

 

産経新聞/7日付け主張「北海道地震と停電 「完全復旧」に総力挙げよ」では、「ベースロード電源である原発にブラックアウトのリスクを小さくする役割があることを、再認識すべきである。大停電が回避できたとはかぎらないが、泊原発が稼働していた方が危険度は低く、復旧の主力になったはずだ。」といいます。
https://www.sankei.com/column/…/180907/clm1809070002-n1.html

 

いずれも、ベースロード電源として、原発を見直す論調です。

 

これを警戒する意見もあります。
LITERA編集部は、7日の記事で、「冷静に考えてみてほしい。話はむしろ逆だろう。「泊原発が稼働していたらよかった」というのは、明らかに倒錯している。地震による停電で泊原発は外部電源を喪失したが、非常用電源による冷却が使用済みの核燃料だけで済んだのは、言うまでもなく、運転停止中の原子炉内に核燃料がなかったためだ。」と主張しています。
http://lite-ra.com/2018/09/post-4235.html

 

ただ、女川原発のことを知る必要があります。
日本最大級の災害である東日本大震災は、北海道地震より大きな規模で揺れました(東日本大震災/マグニチュード9.0(日本国内観測史上最大)、北海道地震/マグニチュード6.7)が、震源地に最も近い女川原発では稼働中の原子炉は安全に停止しました。そして、13mの津波にも耐えています。


さらに、女川原発所内の体育館を開放し、地域の被災者364人を受け入れて、避難所ともなっています。

 

大震災に耐えた女川原発は、29mの防潮堤を建設するなど、今なお、安全確保に終わりのない取り組みを進めています。

 

国民生活や産業・雇用を守るには、安定的な電力供給が欠かせません。

今回の大停電を教訓として、私は日本を守るために、原発の再稼働・推進を訴えます。

 

【東北電力/東日本大震災と女川原子力発電所】
https://www.tohoku-epco.co.jp/electr/genshi/safety/safety/eq_onagawa.html


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平成30年北海道胆振東部地震の被災者の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

 

今回の災害の被災地・被災者の支援のため、幸福実現党は「平成30年北海道胆振東部地震 被災者支援募金」の口座を設け、支援募金の受付を開始いたしましたのでお知らせいたします。

 

現地の救援活動の最前線においてご尽力されている皆様の安全ならびに一日も早い復興を心より祈念申し上げます。

 

【平成30年北海道胆振東部地震 被災者支援募金開始のお知らせ】

https://info.hr-party.jp/2018/7132/


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9月6日午前3時頃に発生した、北海道胆振地方を震源とする地震の被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。

幸福実現党は党本部内に災害対策本部を設置しました。

 

【北海道胆振地方を震源とする地震を受け、災害対策本部を設置しました】

https://info.hr-party.jp/2018/7128/

 

気象庁は記者会見で「今後の地震活動や雨の状況に十分注意し、やむをえない事情がない限り危険な場所に立ち入らないなど、身の安全を図るようこころがけてほしい」と呼びかけています。

十分にご注意ください。


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全国で数多くの皆様から「平成30年7月豪雨災害 被災者支援募金」のご協力を賜り、心より感謝申し上げます。

仙台でも多くの方々から、心のこもったご支援を賜りました。本当にありがとうございます。

 

ご協力いただいた募金のうち、200万円を広島県に贈呈いたしました。

 

お預かりした支援募金は、今後も、被災された自治体にお届けいたします。

 

【「平成30年7月豪雨」広島県に支援募金を贈呈】

https://info.hr-party.jp/2018/6887/

 

 

 

 


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豪雨災害の被災者の方々に心よりお見舞い申し上げます。

 

昨日、藤崎ファーストタワー館前にて『豪雨災害被災者支援募金』活動を、支援者と共に行いました。

皆様から募金による多くのご支援を賜りました。本当にありがとうございます。

しっかりと豪雨災害の被災地にお送りします。

 

引き続き、募金活動を行ってまいります。

どうぞよろしくお願い致します!

 


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HRPニュースファイル 7/11

 『「開国」から「経済建設」へ舵を切った北朝鮮――日本は勇気と気概を持った外交を!』の【後編】です。
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「開国」から「経済建設」へ舵を切った北朝鮮――日本は勇気と気概を持った外交を!【後編】
2018.07.11
http://hrp-newsfile.jp/2018/3395/

【前編】に続いて本日は、【後編】をお送りいたします。

◆北朝鮮の未来を描く「ビデオ映像」
米朝首脳会談の記者会見の冒頭、「男2人、指導者2人、一つの運命。」と題した4分間にわたるビデオ映像が流れました。
これは「結末は二つしかない。」として、前進するか、後退するかを迫るイメージ映像となっています。
前進は「経済建設」を選ぶ道で、株式市場や、荷物を運ぶドローン、自動車工場が映し出され、逆に後退の道は、空爆で破壊されたとみられる建物や発射台から上昇するミサイル、商品のない商店、戦闘機も映し出されています。
この映像は金正恩氏も見て、「気に入ってもらえたようだ。」とトランプ大統領は自賛。その上で、「これを現実の未来にすることができる」と述べ、非核化を選択することで北朝鮮に大規模な経済支援・投資を行うことを示唆しました。
さらに、不動産王のトランプ氏らしく、北朝鮮には素晴らしいビーチがあるので、それを活かしたマンションや世界最高のホテルを建設できると提案しています。
北朝鮮の未来の姿を示すこのビデオで、前進させるか、後退させるか、判断し行動することを促しました。

◆積極報道されたシンガポール訪問
北朝鮮の公式メディアは、今回の米朝会談における金正恩氏のシンガポール訪問を北朝鮮は大々的に取り上げました。
「歴史的な米朝首脳会談のため」と積極報道し、北朝鮮がトランプ大統領と渡り合う国際的な地位を確保したことを宣伝。朝鮮中央放送など国営メディアはシンガポール外遊最中の最高指導者の動静を大々的に報じています。
今年3月以降、金正恩氏が2回の中朝首脳会談のため北京と大連を訪れた際には、平壌に戻るまで訪中自体を報じなかったことに比べれば、異例の報道を展開しています。
シンガポール市内の名所を観覧し、「多くの分野でシンガポールの立派な知識と経験に学ぼうと思う」と述べたと報じ、夜景を見下ろして、「シンガポールは聞いていた通り、清潔で美しく、すべての建物に特色がある」と称賛したことも伝えました。

◆北朝鮮の「開国」で経済改革を加速
シンガポールの知識と経験に学び、それを北朝鮮に導入することは、北朝鮮の「開国」を意味します。北朝鮮が経済的に開国することで外資を誘致し、経済改革を加速させる意向を示していると考えられます。
実際、北朝鮮は今年4月の党中央委員会総会で「経済建設と核武力建設並進」の路線からの転換を宣言しています。
核開発を推進させて国際的な地位を高めることに勝利したという前提で、今後は、「経済建設のための有利な国際的環境を整える」と強調し、経済建設に集中することを宣言しました。
 

開国と言えば、日本では幕藩体制の解体を促進させ、明治維新と近代化の決定的条件となった出来事です。資本主義的世界市場に組み込まれ、政治、社会、経済、文化のあらゆる面で急激な変化をもたらしました。
 

北朝鮮が開国に向けて準備を進めているとなると、「歴史的な大転換」を迎えようとしているのです。
米朝会談で緩やかな「米朝同盟」ができました。北朝鮮が開国し、経済建設へと舵を切り、新しい時代の構築へと歩みだした事を認識すべきです。
もちろん、非核化に向けた査察の徹底など、合意の履行には十分な注視が必要ですが、日本として、この世界史的な大転換をしっかりと捉えて、未来志向で、勇気と気概を持った判断で外交を展開していくべきです。

【参考】
米朝首脳会議 共同声明の全文
ホワイトハウス公式会見録 米朝会談「歴史の新章」 トランプ大統領の会見全文
小学館 日本大百科全書
時事通信 「「前進か後退か」北朝鮮に迫る=米作製の映像、正恩氏お気に入り?」 2018年6月14日
時事通信 「ポンペオ米長官、「2年半以内」非核化を=軍事演習中止は交渉継続前提」 2018年6月14日
毎日新聞 「「国際的な地位確保」北朝鮮が大々的に報道」 2018年6月12日
毎日新聞 「ボルトン氏「協力あれば1年以内に廃棄」」 2018年7月2日
産経新聞 「ポンペオ米国務長官が訪朝 完全非核化の具体的措置で協議へ」 2018年7月6日
東京新聞 「北朝鮮、経済路線を国内で協調 「核保有」が前提」 2018年4月23日
朝日新聞 「「冷戦から新時代に」米ソ首脳会談で確認」 1989年12月4日
読売新聞 「米ソ会談 評価は歴史の中で」 1989年12月5日
高野孟 「高野孟のTHE JOURNAL」 2018年6月25日


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HRPニュース7/10を担当しました。
先月6月12日、トランプ大統領と金正恩朝鮮労働党委員長による史上初の米朝首脳会談がシンガポールで行われました。初めて米朝のトップが会談した歴史的なものでしたが、結果は賛否両論あります。どのように判断し、日本はどうすべきか考えました。前編と後編に分けてお送ります。

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「開国」から「経済建設」へ舵を切った北朝鮮――日本は勇気と気概を持った外交を!【前編】
2018.07.10
http://hrp-newsfile.jp/2018/3393/

幸福実現党 宮城県本部統括支部長 HS政経塾第5期卒塾生 油井哲史(ゆいてつし)

◆世界が動向を注視した米朝首脳会談
先月6月12日、トランプ大統領と金正恩朝鮮労働党委員長による史上初の米朝首脳会談がシンガポールで行われました。
両首脳は、北朝鮮が朝鮮半島の完全な非核化に取り組み、アメリカが体制保証を約束するとした共同声明に署名しました。
多くのメディアでは、いつまでに、どうやって、非核化を実現するのかが盛り込まれておらず、具体性に欠けた内容だったことから、「中身がない」という厳しい反応が見られます。
果たして、合意された「朝鮮半島における完全非核化」が実現されるか、世界が動向を注視しています。
共同声明だけ見ると、トランプ大統領が譲歩して、北朝鮮ペースで進んだようにも見えます。
当初、トランプ政権側は、「『完全かつ検証可能で不可逆的な非核化』がアメリカの受け入れられる唯一の成果だ」と述べていました。
それにもかからず、「『板門店宣言』を再確認したうえでの、朝鮮半島の非核化」となり、非核化の具体的な方法まで踏み込まれていません。
さらに、「北朝鮮に安全の保証を与えること」という約束までしました。

◆だまされ続けてきた「北朝鮮の非核化」
これまで北朝鮮における非核化の約束は覆されてきたため、今回の北朝鮮の対応に懸念するのも理解できます。
例えば、日本、アメリカ、韓国、中国、ロシア、北朝鮮の6か国が集い、外交会議にて北朝鮮の核問題の解決に向けた六者会合があります。
2003年8月に第1回目の協議が開催され、外交交渉で朝鮮半島の非核化を目指すとともに北東アジアの平和と安定の維持について話し合われました。
2005年に北朝鮮の核放棄などを盛り込んだ共同声明を採択しましたが、翌年の2006年に核実験を強行し、世界から非難を浴びました。
その後も、2009年、2013年にも核実験を行い、ミサイル発射実験を繰り返しています。
 

◆トランプ政権は「2年半以内」に非核化を実現したい
だまし続けてきた北朝鮮が今回の共同声明に対して揺るぎのない約束を果たせるのか、そして、金正恩氏を信用できるのか、トランプ大統領は記者会見で問われています。
トランプ大統領はこれまでの歴史を見て、まっとうな質問であることを認め、金正恩氏を「信頼している」と答えました。
金正恩氏の強い意志を感じており、包括的な文章に沿って行動することを期待しているといいます。
さらに、トランプ大統領を支えた交渉チームが今回の成果に大きく貢献しており、彼らの活躍を評価しています。
米朝交渉の当事者であるポンペオ国務長官は、平壌で北朝鮮側の交渉責任者らと面談し、核戦力や核・弾道ミサイル開発に関連する情報の全面開示を要請するなど、非核化の詳細を詰める作業を進めています。
彼は、トランプ大統領の1期目の任期が満了する2021年1月を念頭に「2年半以内」に「完全な非核化」の成し遂げたいという期限に言及しました。
ボルトン大統領補佐官も北朝鮮が核・ミサイル施設に関する情報を完全に開示し協力するなら、「1年以内」に大部分の達成が可能との見方を示しています。
まだ、予断を許しませんが、トランプ政権は強い意志を持って、非核化を成し遂げようとしています。

◆共同宣言すら出されなかった「マルタ会談」
また、米朝会談の共同声明が具体性を欠き、不備が目立つと批判する声もありますが、「冷戦から新時代へ」と新しい世界秩序形成の節目となった1989年の「米ソ首脳会談(マルタ会談)」では首脳がそれぞれ10分間程度ずつ声明を読み上げただけで、共同宣言は出されていません。
当時の反応も懐疑的なものもあります。「共同宣言がなく、今一つ合意内容がはっきりしない印象を受ける。」「これといった具体的成果も生み出さずに徹頭徹尾、米ソ両首脳の意見交換の場になった」という意見も出ていました。
しかし、マルタ会談で世界安定化に向け幅広いテーマが話し合われた後、数次にわたる外相レベルでの準備会談を経て、翌年、本格的な米ソ首脳会談が行われました。
この首脳会談で多くの文書が合意され、署名に至り、歴史的な大転換となっています。
ジャーナリストの高野孟氏は「首脳同士が合うこと自体が、時代の貴重な一大転換を象徴するという場面はあるものであって、シンガポール会談もその1つだったと言える」と評価しています。

◆米朝会談での異例な出来事
歴史的な米朝会談では、初めから1対1の首脳会談で始まり、異例ともいえる出来事がありました。
それが、4分間にわたる「ビデオ映像」と北朝鮮メディアの「積極報道」です。北朝鮮が新たな明るい未来に向けて第一歩を踏み出したということを感じさせるのです。

次回、【後編】では、4分間にわたる「ビデオ映像」がどんな内容であったのか、そこから米朝会談の本質に迫り、日本はどうあるべきかについて述べて参ります。(つづく)

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